バブルと暴落と景氣

株価の変動は景氣に大きな影響を与える

 


株式市場は景氣の動向を占うにあたって最も重要な市場である。

 

株価は日々ランダムに変動していてその個々の動きには明確な理由がないことがほとんどである。

 

だが株価の大きな流れ、トレンドを見れば景氣の先行きをかなり的確にとらえていることがわかるのだ。

 

しかし株価の動きそのものが景氣の変動に大きな影響を与えるとら思われる部分もある。

 

その典型的な例が正規分布で言うファットテールであり、バブル相場や大暴落である。

 

 

バブル相場は

経済の実力以上に株価が上がり過ぎてしまったり、投資家心理が楽観的になったときに生じる状態である。

株価が上がれば企業の経営者は景氣の先行きを予測する際先行きは明るく、自信を持つので資金調達しやすくなり、積極的な事業拡大を行う。また株式投資によって利益を得た投資も財布の紐を緩めるのでさらに消費活動が活発化する。

 

それが身の丈を超えたモノであれば行き止まるのだが、バブルの渦中にいると人間はそれをバブルと認識することができずバブル相場はさらに景氣を押し上げることになる。

 

 

逆に相場が急激に下落し、パニックに状態に陥るとさらに影響が大きくなる。

 

特にインパクトを残したのはブラックマンデーである。

 

なぜブラックマンデーが起こったのかという明確な理由はわからないのだが、

市場の内部作用つまり、市場が自分で勝手に暴落を作り出したと思われる面が多いと言われている。

 

株価が急激に下落すると企業の経営者は

"なぜそれが起こったのかはわからないが、経済に深刻な問題が生じたに違いない"

と考えるので

積極的な事業拡大を控えるようになる。

 

また株式投資投資で大きな損失が発生するため、投資家を含め消費者も財布の紐を締め、消費が減少してしまう。

 

 

特に景氣の面で重要なのが金融機関である。

株式投資を行う金融機関は

株価の急激な下落により直接大きな損失を被り、新規の融資をする余裕がなくなる。

また株式投資をしていない金融機関も貸し出した融資が焦げ付く可能性があるので、損失が拡大しないように新たな融資を控えるようになる。この貸し渋りが本当に景氣の悪化を引き起こし、会社の倒産が増えてしまうのである。

 


まとめ

・株価な大きな動きは景氣の先行きをかなり

 的確に示している。

・バブルや大暴落のような株価の変動は景氣

 変動に大きな影響を与えている

・景氣が本当に悪くなるときは銀行が新たな

 融資先に融資を渋るとき